第19回障害者問題全国交流会に参加しました
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その他行事, ディーセントワーク委員会
10月19日、20日に福山市で開催されました「第19回障害者問題全国交流会」の報告をさせていただきます。
最近ディーセントワーク委員会に加えていただき障碍者雇用の勉強を始めたばかりの私にとっては初めての全国交流会でしたのでどのような雰囲気、内容なのか今一つ理解せぬままの参加でしたが、報告の内容、グループ討論すべてにおいて得るものが非常に多く、まさに目から鱗が落ちる連続でした。
私が参加させいただいた第一分科会の報告者は滋賀同友会副代表理事で株式会社ピアライフの永井茂一さんの「多様な人が輝ける職場を理想に掲げて・障害者雇用で見えてきた、人が生きる経営の本質」という表題のご報告でした。業務内容は一般的な不動産業です。
経営の目的や働く目的は「お金を稼ぐことがすべて」と考え、過剰なまでの成果主義。社員や地域の事は考えず、ましてや社員のことを信じない経営者に社員が付いてくるはずもなく社内、社外に多くの問題を抱える。そんな時、同友会に出会った永井さんは同友会の様々な役を受けて活動する中で他社の話を聞く機会が増え、障碍者雇用の話を聞く機会を得たことで経営者としての意識が少しずつ変わっていきます。
障碍者雇用に取り組みたいという考えは芽生えてはきましたが不動産業と障碍者雇用の接点がなかなか見つかりません。そんな中から障碍を持った方たちへハウスクリーニングやチラシの印刷などの外注を始めます。
大きな転機はお客様に頼まれ、ひきこもりの息子さんを預かることになったことです。彼の強みを見出し彼に適した作業をさせることで人に頼られ当てにされることで見違えるように成長する姿に永井さんは可能性を感じます
次に知人に頼まれどこにも行き場のない新卒の子を採用します。面接で居眠りするような子でしたし、採用してからもさぼり癖があり役に立たない状況でありました。同友会の勉強会にも参加させていましたが最後列で居眠り。しかし、徐々にではあるけれども前向きに学ぼうという姿勢を見せ始めやがて最前列で目を輝かして話を聞くようになり、今では営業部門のトップにまで成長しその成長に永井さんは驚いているそうです。
聴覚障碍者の女性を雇用しましたが、今では営業職として頑張っているそうです。
上記のような事例を通して一番成長したのは経営者自身です。経営者が障碍者を含む弱者に関心を持たなければ何も変わらなかったでしょう。しかし、同友会という学び、気付く場を得たことで永井さんは経営者として、人として成長を遂げていきます。また、経営者が成長することで社員との向き合い方もかわりました。社員を信用しない経営者が社員を信頼するようになり、地域への貢献を経営の目的の一つとして掲げることで会社としても大きく成長することになります。
今回、私が学んだことは世の弱者とされる人々に寄り添える事は地域に根差した中小企業に与えられた機会でありチャンスであると思います。まずは知ること。そして社員と共に経営者も育つ環境を作る事が何より最優先の課題であると認識させられましたし、その機会を提供することが同友会の役割、使命あるとも気づかされました。2年後の障害者問題全国交流会までには弊社でも障碍者の正規雇用を目指します。
(文中で「障害」「障碍」という言葉が混じっていますが分科会資料に由る部分を「障害」とし私が書いた部分については「障碍」とさせていただいています)
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