高知支部2月例会
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高知支部例会
「志をつなぐ二代目経営者をめざして」
報告者 株式会社アークデザイン研究所 代表取締役 松本 敏氏
松本さんは学生時代に部活の先輩に誘われて雑誌広告のアルバイトを始めます。やがてフルタイムで出勤するようになり、大学は留年しましたが、この経験がきっかけで広告業界に飛び込むことになりました。先輩の紹介を受けて横浜市の広告代理店に新卒採用で入社。3年間勤務し、27歳のときにUターン。新聞の求人広告を見て、株式会社アークデザイン研究所の門を叩きました。
松本さんはデザイナーではなかったのですが、期待値を込めて中途採用となります。仕事は企画営業を担当。会社を立ち上げた先輩たちのもとで、モノをデザインするだけでなく、現場の声を聴きながらそのプロモーション自体をデザインしていくという手法を学び、高知県内のみならず、県外にも広く活躍の場を広げました。
社内では平成13年に取締役に就任。その10年後、創業者の先代社長が若くして急逝し、平成22年に代表取締役に就任します。先代社長は遊びを仕事にする達人で、人望が厚く、その後継者として、どのように事業を継承すればよいか、松本さんは大いに悩みました。松本さんは県外での仕事も多かったため、県内の人脈が少なく、相談相手もいない。そんな状況から書籍を読んだり、学生時代の友人をたずねたりして、経営者修業を始めます。
先代が偉大な人だったので「しばらくは自分のカラーを出ない方が良い」と忠告を受け、まずは社内に目を向けて、幹部会や若手勉強会などを始めました。しかし、時代とともに周りの環境が変わり、県外企業などの進出への対応に迫られ、社内の環境整備よりも営業活動に追われる日々が続きます。その結果、退社を希望する社員が出てきました。
そんな苦境のある日、高知同友会へのお誘いがありました。早速入会すると、多くの経営者と交流が広がり、学びの機会も増え、会社経営や社員に対する意識が変わり始めます。
平成27年に経営指針成文化セミナーにも参加。現状、課題、将来性などを改めて見直し、
先代社長の志だった「高知を元気にする」「まわりを幸せにする」「高知で一番になる」を継承するために、社会に役立つ会社、仕事で夢がかなう会社、健康的に働ける会社の3つを柱に経営理念を作ります。
松本さんは、できたての経営理念を社内に公開し、社員との共有をはかりました。すると、少しずつですが社内の風通しが変わり始めました。社員からの提案で朝礼が始まったり、余分な残業がなくなったり、社員の意識にも変化が出てきました。それも経営者と従業員はパートナーであるという同友会の基本的考えのもと、自己開示や情報開示をした賜物ではないだろうかと考えられます。
地域をデザインする会社。松本さん率いるアークの快進撃が始まります。
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