高知支部 9月例会
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ディーセントワーク委員会, 高知支部例会
「三代目社長が障碍者雇用を決意したわけ」
~多様性を認め受け入れられる会社づくりを目指して~
報告者 株式会社ヘイワ原紙 代表取締役 山岡大祐氏
高知支部9月例会は、ディーセントワーク委員会が担当しました。
2017年度ディーセントワーク委員会のテーマ「人が循環し、融合する、バランスのとれた経営の実践」の実践として、
株式会社ヘイワ原紙 代表取締役 山岡 大祐 氏に
「三代目社長が障碍者雇用を決意したわけ」
~多様性を認め受け入れられる会社づくりを目指して~
をテーマにご報告頂きました。
ヘイワ原紙は1953年、山岡氏の祖父が創業。1970年に有限会社ヘイワ原紙に社名を変更し、現在の日高工場を増設します。
100あった仕事が0になるような会社存続の危機を乗り越え、謄写版原紙生産の主要メーカーから化粧品業への業態変更で乗り切ってきたヘイワ原紙。現在は紙おしろいやシートマスク、爪磨きシートなど、ヘイワ原紙に頼んで出来なかったら出来ないと言われる、紙、不織布加工の駆け込み寺として、高付加価値の商品を産み出し、他社と差別化を図っています。
人出不足から社員を雇用しますが、次々と離職してしまいます。原因は一部の社員の問題行動にあることが判明しますが「企業は人なり」の理念のもと雇用を継続。雇用を続けたもう一つの理由として自身のつらい経験もあったからでした。8ヶ月間休日なし、月250時間の残業を続けているうちに自身の心身の状態が悪化します。知り合いにストレスを指摘され、心療内科を受診するとうつ病を発症している事が判明し、人間は弱いことを身を持って体験した山岡氏は、社員も同じと、問題のある社員を解雇することなく寄り添います。
そんな経験のなか、ディーセントワーク委員会に参加し、障害者雇用を実践している企業を見学します。ヘイワ原紙はかなり昔に障がい者雇用を経験、断念した経緯があり、化粧品という衛生管理の厳しい現場で障がい者が製造を担当する事は難しいと思い込んでいた山岡氏でしたが、食品加工というさらに衛生管理の厳しい職場で、障がい者達が問題なく働いていることを目の当たりにし、自社でも雇用ができるのではないかと意識が変化します。
さらにヘイワ原紙で働く人たちの中には、コミュニケーションが取れない人や情緒不安定な人、社会的に弱い立場の人もいるなど、問題を抱えた社員を雇用している現状は障がい者雇用と何が違うのか、そういった人達の受け皿こそ中小企業ではないかと思い至ります。気付けば障がい者雇用のハードルはなくなっていました。そして今年、委託生産をわのわ会に依頼し、期間限定で障がい者雇用に取り組みました。今後は課題をクリアして継続的な障がい者雇用の取り組みを考えているそうです。
結びに経営理念をご紹介頂きました。
・私たちは全従業員の物心両面の幸福を追求し続けます。
・私たちは紙加工の豊かな知識と経験でお客様に喜びを提供します。
・私たちは比類ない紙加工技術で自信と誇りを持てる会社にします。
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