安芸支部11月例会
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最終更新日:2017/12/12
安芸支部例会
「あなたに家を建てて欲しい。」と言われてから・・
安芸支部11月例会の報告は、昨年の経営指針成文化講座を受講した山和木材株式会社 代表取締役 貞廣圭一郎氏に報告いただきました。
創業半世紀。元々は3代続く製材業。家を継ぐことは、祖父の遺言により中学生の頃に既に決まっていました。継ぐ前に一度は県外に出たいという想いで大学は東京へ行き、そのまま東京で修業に入るも2年で父親からの帰高要請により25歳で安芸に帰ってきました。42歳で代表に就任するも、数年前からの業界不振のあおりを受け、業績は悪くなる一方。そこで独自に始めた新サービスは、家を建てたい人と建てる人を繋ぐマッチングサービス。お客様の話に耳を傾け、喜ばれる事もあればクレーム対応に追われ心が折れそうになった事も・・・そんな中、“あんたが作ってや!”の声をいただき、悩んだそうです。それは、材料屋が元請けになる、それがどういう事を意味するのかよく分かるからでした。そして遂に44歳で覚悟を決め、それからは建築に関わる事を中心に、様々な資格を取り、住宅業では、空き家をリノベーションして貸家にしたり、マイホームではお客様と一緒に壁を塗ったりなど、様々な取り組みをしてきました。ただ、この頃はしっかりとした目標が無く、色々な事に飛びつき行動はブレブレだったと貞廣氏は語ってくれました。
そして、同友会の経営指針と出会い、取り組んでみたものの訳が分からなく、初めは時間調整も大変だと思ったそうですが、指針を作る会に関わってくださるサポーターの皆さんは自分たちの為に時間を割いてわざわざ来てくださっている・・感謝の思いで真面目に取り組んだそうです。
経営指針に取り組む事で、数字にも強くなり、ミッションがはっきりした事でブレなくなりました。他のセミナーにも参加してきたそうですが、同友会の経営指針で結果が出たと言い切ります。現在は、お客様とは、ライフプランも一緒に考えながらお家を建てています。住宅会社はお客様の味方でないといけない、建築の受注は主に、奥様からの口コミ紹介が中心となっており、奥様目線で奥様の喜ぶ事を盛り込む様に意識しているのも満足に繋がっているようです。
共に働く職人を大切に想い、待遇改善や継続雇用の模索などにも取り組み、「下請けという言葉は好きではない。みんなチームなんだから。」と、これからも、より良い仕事環境を目指し、従業員の満足度・モチベーションを上げ、信頼できる会社として発展させる事で、安芸の優秀な人材を受け入れられる会社でありたい、こんな会社がこんな田舎に存在するの?という会社にしていきたいとのこと。以前、「手結山を越えたらロクな会社が無い・・」とある社長にこう言われた事があり、非常に傷つき、奮い立つきっかけにもなり、今では、ある意味その方に感謝しているそうです。
そして、「経営指針を作る事で、ブレていた軸を真っ直ぐ据え、やるべき方向が決まった。こんなチャンスがあるのに、皆さんも(経営指針の成文化を)やらなきゃ損だ」とも話してくれました。地域を愛し、地域を大事に地域で生きる。とても温かみのある、高い志の真っ直ぐな気持ちの報告を頂きました。
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