安芸支部6月例会
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安芸支部例会
「人をつないでつくる、魅力的な地域のストーリー!」
〜日本遺産申請で考えたこと〜
高知大学地域コーディネーター・赤池慎吾氏
6月15日安芸支部では、高知大学地域コーディネーター・赤池慎吾氏を講師として例会が行われました。
赤池氏の自己紹介から始まり、日本でまた高知で予想される未来への危機感、それに対する大学の取り組み方の変化を聞く所からスタートしました。その後今回日本遺産に登録された「森林鉄道から日本一のゆずロードへ」の認定までの経緯を報告していただきました。
高知県は人口減少が激しく、大学からも現在8割の学生が卒業後に県外に流出している現実があります。
①どうやってそれに歯止めをかけるのか?
②どうすれば高知県に魅力を感じてもらうことが出来るのか?
③県内に就職定住してもらえるようにするには何に取り組むべきか?
そういう課程の中で日本遺産登録へ関わる機会が生まれたそうです。
日本遺産は地域を魅力的なストーリーで表現することが必須条件の事業です。大事なことは自分たちや地場の環境や歴史の持つ『魅力』とは何かをしっかり認識し共有するという部分です。それを成し遂げるために地元に住んでいる当事者と外部の人の視点や感じ方のズレなどを明確に知ることがまず必要でした。多くの失敗を重ねながら学んでいき、最初は当事者にしか分からない「過去の栄光のアピール」だったものから、「地域の現在を活性化させる位置づけ」にしていく価値付けをすることが大切だったのです。
「そこへ行けば外部の人でも感じられる魅力」へと作り変えていった過程をお話いただきました。
その後グループ討論の時間を使って、実際に自分たちで地元の魅力をストーリーで表現するという事にチャレンジしてみました。
グループ討論で「アピールポイントを出す」となったときにその視点が重要になります。地域のことは自社のことではないので、ある程度客観的に見られるのでしょうか、多くの要素が皆の口からボロボロ出てきます。思わずたくさんの要素が出てくるので、最初は「これは意外に簡単なのではないか」と思ってしまいます。ところが「具体的に体感できる魅力を文字で表現してストーリーにまとめ上げる」のは、かなり難航してしまいました。要素を特定の方向で絞ってみたり、文字から感じられる五感の体感の表現でしてみたりと、やってみたら大変なことばかりでした。赤池氏がやってみて感じられたように…。
そのあとの発表時間でそれぞれのグループが、自分たちの作った「ストーリー」と作成経緯を発表しました。ひとつひとつの発表に対する赤池氏からの的確な講評と、赤池氏自身が作ってみた「安芸市のストーリー」を実例として出し比較して見られ、楽しい雰囲気で例会は終了しました。
同友会は経営指針作成の中で経営理念の明文化を重視しています。今回の例会の内容は、その明文化といった部分に重なる部分が多かったと感じました。会社の過去や現状そして未来、個人の心の中を整理して練り出された理念は、会社の方針を決める軸だと思います。力のある理念を打ち出すには?ということついて、作り上げる練習として今回の例会はとても参考になったと思います。ありがとうございました。
〈追記〉今回の例会は地元の高校から部活動の一環として、高校生が何人も参加してくれていました。学校等の教育機関が直接に地域に関わろうとしているのを見られたのは、時代や意識の変化の現れであろうと感じて、これからの未来をまた明るく感じられたことでした。
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